大器晩成 - サンドフレンドセオリー

たいき-ばんせい【大器晩成】の意味

大きな器は完成するまでに時間がかかることから、真に偉大な人物も大成するのが遅いということ。大人物は遅れて頭角を現すということ。才能がありながら不遇である人に対する慰めの言葉としても用いる。▽「大器」は偉大な器量をもつ人。「晩成」は多くの時間を費やして成就すること。

（goo辞書より引用）

2016年も終わりが近づいてきた。まだまだ慌ただしく時間が過ぎていくけど、少しずつ一年を振り返る余裕が出てきたかな。

昨年秋からドラマー不在となりメンバー探しに奔走した日々、やる気はあるからと迎え入れた人が超絶嘘つきだった時の絶望感、初めて一推しのアイドルと握手した日の高揚と感激、友人との悲しいお別れ、楽しかったことが素直に楽しめなくなった苦悩、メンバーが揃ってZEBRA GAZEって名前になった喜び、ずっと温めていた曲を披露したりレコーディングした事の感慨深さ、禁酒記録を更新している今。その他いろんな事、昨日のことのようにハッキリ思い出せる。

特にZEBRA GAZEとして活動をスタート出来たことはやっぱり大きい。ドラム不在が長引きまともにリハーサルも出来ない状態が続き、一時はモチベーションも下がってバンドが継続出来ないんじゃないかと思う事もあった。それでも運よく現ドラマー・熊谷が加入し、Gt・fuyutoがVo兼任になり、やっとの思いでバンドらしい活動が出来るようになった。嬉しく思う。

僕はもう長いこと仙台で音楽をやっている割に特に知名度も実績もなく、ずっと同じバンドで続けてきたタイプでもないから代名詞的なものもない。「知ってる人は知ってるかもね」みたいなすごく半端な存在なんですよ。

それでも、「カッコいいバンドでカッコいい音楽を鳴らしたい」という願いは常に持ち続けて、それに向けてひたすらトライして失敗しての繰り返しを続けてきた。だから、いまはこの状況を楽しみながら大事にしつつ、どうやったら最良の形で鳴らし続けていけるかを模索する日々です。

僕のそういう状況を知っている人たちからは応援や励ましを頂き本当に感謝しています。が、たまによく知らない人に「大器晩成かな」だとか「遅咲きだね」とか言われたことがある。別に大器でもないし何分も咲いてないが、それは一旦置いておくとして。

大器晩成。僕はこの言葉、あんまり好きじゃない。

例えば、長年の不遇な時代を経てようやく開花した人に対して「あなたは大器晩成だと思ってた」なんて言う者がいるとしよう。実際に見たことあるし。で、僕はそういう言動に傲慢さを感じるのですよ。大活躍をして脚光を浴びた有名人に一気に親戚が増えるみたいな話を聞いたことがあるけど、それに似てると思う。下積みだったり芽が出ない時期には見向きもしなかった人が言ったりする。なかなかに嫌悪感が高まるでしょう？

大器晩成だと思ってた。なら、その時点で既にその人に能力や才能があると見抜いてたってことですよね。じゃあ何故、その時点で認めてやらないのか。褒めてやらないのか。

頑張ってる人や努力してる人は何かしらの成果が欲しいからそうしてるんだと思う。それがお金か名誉か技術か、または家族の幸せか。人によりけりだと思うけど、それがあるから頑張れるのが人間だし、それがないのに頑張れる人なんかそうそう居ない。そしてその成果は「来るであろういつか」じゃなく「いま、この場で」欲しいんじゃないかな。

なのに、「いつか報われるよ」「頑張っててすごいねー」なんて、慰めにしかならない。そんな悠長なこと言ってると、「大器晩成」だと思ってた人は辞めちゃうかもしれないよ。成功したら、じゃなく成功して欲しかったら評価してあげてくれよ。

言われる側も「大器晩成なんだから焦るなよ」なんて言葉を真に受けて、のんびりやった結果何も得られず、いつしか頑張らなくなって辞めちゃうかもしれないし。もっとも、そういう人は大器じゃないから関係ないと思うけども。

というのを以前から思ってたのです。何故こんな事書いてるかというと

youtu.be

最近になってこの曲を聴いて、すっかりハマってしまったからです。←

この曲の作詞・作曲は中島卓偉という人で、この方も物凄い歌唱力とセンスを持ってるアーティストなのに、あまり世間一般には知られていない。その卓偉が書いた曲を、事務所内で不遇な扱いをされた過去のあるアンジュルムが歌うことで、爆発力のある一曲になってると思います。笑顔で踊ってるけど「いつかじゃなく、いま認めてくれよ！」って気持ちが感じられるのは僕だけか。何故いままで知らなかったのか不思議。

特に好きな歌詞は2番Ａメロの